2011-03-07

法律家の卵の産み方⑬

 法律の勉強の仕方をツラツラと書いていこうということでスタートしたコーナーですが,個々の法律の学び方を書き始めた頃から,雲行きが怪しくなってきましたが,ようやく終わりが近づいてきました
 今回は,新司法試験の選択科目人気ナンバー3―だと思う―の知的財産権の学び方です。

 新司法試験の試験範囲としての知的財産権は,特許法と著作権法の2つです。が,知的財産権法というと,この2つだけではありません。その他に,実用新案法,意匠法,商標法,半導体集積回路の回路配置に関する法律,種苗法,不正競争防止法といった法律も含まれます。また,独禁法も関係してきます。と,かなり範囲が広いんですが,やっぱ,メインは,特許法と著作権法です。

 入口出口の話をすると,特許法は入りにくそうですが,そうでもないです。判例を読むのは苦痛ですし,明細書を読むのも苦痛ではありますが,法律自体は,理解しやすいと思います。一方,著作権法は一見,入りやすそうなんですが,出口は見当たりません判例を読むのは,おもしろいんですが,法律自体は,理解しにくいと思います。
 で,おススメの基本書としては,高林龍「標準特許法」「標準著作権法」(有斐閣)から入るのがいいんじゃないかと思います。で,次に中山信弘「特許法」(弘文堂)「著作権法」(有斐閣)に進むって感じでしょうか?もっとも,新司法試験の足切りにひっかからなければいい程度であれば,次に進まなくても大丈夫ですが・・・
 特許法,著作権法に入る前に,知的財産権法全体の概説書を読んでおくのもいいんじゃないかと思いますが,どうせ,特許法も著作権法も単独で基本書を買うコトになるんで,そこは飛ばしてもいいと思います。

 ♪Mr.Children「PIANO MAN」(アルバム:HOME収録)

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今さらながら,都構想の根拠法を見ておこう

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