2009-04-11

法律家のヒヨコは羽ばたくのか!?⑨

 先日,とある訴訟で簡裁から地裁への裁量移送の申立てをしました。移送の申立てをしたところ,被告側から,移送の必要性がないとの反論の書面が提出されました。さらに,その反論の書面に,被告に弁護士の選任を強制させ,費用対効果から和解を狙っての移送申立だなんてコトが書かれてました(深読みしすぎ・・・)が,そうではないんです!移送の理由は,そんな理由ではないんです!!

 弁護士としては,訴訟をするには,是非とも地裁でやりたいと思っています。その理由は,1つは管轄の問題です。簡裁は,あちこちにあるので,場合によっては,事務所から遠い簡裁に行かなければならないことがあるので,簡裁はイヤなんです。2つ目の理由は,裁判官の質の問題です。地裁の裁判官は,普通の裁判官ですが,簡裁の裁判官は,どうもちょっと,頼りない気が(簡裁の裁判官のすべてがそうとは限らない)・・・
 とある簡裁のとある裁判官は,公判中,事あるごとに前に座っている書記官にあれこれたずねながら,訴訟を進行していました。真面目な法学部生なら,当然わかるような事を,いちいち・・・

 こんな訴訟指揮をされると,弁護士としては不安になってきます。この裁判官は大丈夫なんだろうかと。なので,なるべくなら,地裁でやりたいのです。
 なぜに,簡裁と地裁で裁判官で違いがでるのかというと,資格が微妙に違ってるからだと思います。地裁の裁判官は司法修習を終え,各地の地裁や高裁等で経験を積んだ裁判官です。一方,簡裁は,簡裁判事という一般の裁判官とは別の裁判官が担当します。その任命資格に法曹資格は必要でなく,長年司法事務に携わり,その他簡裁判事の職務に必要な学識経験のある者であれば,いわゆる試験を受けて簡裁判事になることができます。
 簡裁判事には,是非とも優秀な書記官から任命してくださるようお願いします。

 ♪Mr.Children「もっと」(アルバム:HOME収録)

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