2009-04-06

法律家のヒヨコは羽ばたくのか!?⑧

 弁護士という職業に関しての大きな誤解の一つが弁護士の収入ではないでしょうか?おそらく,世間一般では,弁護士というのは,高給取りだと認識しているハズです。が,それは,大きな誤りです(原因は,相談料が30分5千円であることだと思われるが,実際に事件を受任すれば,着手金の一部にする弁護士が多いと思われる。)。たしかに,高級取りもいますが・・・
 
 たしかに,一昔前は,弁護士の数が少なかったので,弁護士にさえなってしまえば,もう,こっちのものでした。しかし,司法制度改革の下,弁護士大増員時代(本来は,裁判官,検察官の増員されるはずだった)を迎えて,弁護士になっただけでは,安泰とはいかなくなったのです。
 そもそも,日本人は,太ったからといって,某ファーストフードチェーンを訴えたりだとか,そんなことはしない人たちです。日本人は,訴訟に対する否定的イメージが根付いてるんじゃないかと思うフシがあります。正当な権利行使であれば,訴訟に対する後ろめたさを感じる必要はないんですが・・・このことは,破産申立の否定的イメージも同様です。一般の人は,破産することに伴うデメリットは,ほとんどないんですが・・・

 つまり,分母(事件数)が大きくならないのに,分子(弁護士数)が大きくなるので,弁護士業だけでは食べていけない時代が・・・実際,年収200万とかの弁護士もいるそうです(聞いた話にすぎない)。
 事件数は増えないと書きましたが,なぜか,犯罪はなくならず,今年の5月21日から被疑者段階の国選事件の対象事件が拡大したことに伴い,刑事弁護の負担は増えることに・・・まぁ,弁護士が弁護士たる所以は,刑事事件の弁護人をするからなので,文句は言えません。

 しかも,弁護士は,単位会にもよりますが,登録の際に,50万円近いなんだかんだのお金が必要で,登録したらしたで,月4万円近い会費を払わないといけなくて・・・その上,健康保険や国民年金まで・・・

 ♪BUMP OF CHICKEN「ギルド」(アルバム:ユグドラシル 収録)

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