2009-01-23

最高裁が初判断!-法律25-

 昨日,最高裁が,過払金返還請求権の消滅時効の起算点について,画期的な判決を下しました!これで,下級審でくすぶっていたこの手の事件は,一気に解決するんじゃないでしょうか。
 あとは,他の小法廷でも同様の判決が下されることを願うだけです。

 事件としては,いわゆる過払金返還請求訴訟です。が,消費者金融業者側は,過払金が発生してから10年以上経過しているので,時効が成立すると主張していました。
 で,過払金返還請求権を主張する側は,時効の起算点は,取引終了時だというために,顕在化していないとか,時効を援用するのは,信義則に反するといった主張をしていました。
 この点,下級審は結論が分かれていたので,最高裁判決が待たれるところでした。ここ最近,最高裁は,消費者金融業者よりの判決を出してたんですが,今回は思い切りました。結構,スゴイことを言っちゃってます。

 最高裁判決の判旨は,「継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約が,利息制限法所定の制限を超える利息の弁済により発生した過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当す る旨の合意を含む場合には,上記取引により生じた過払金返還請求権の消滅時効は,特段の事情がない限り,上記取引が終了した時から進行する」というものです。で,この理由付けで結構スゴイことを言っちゃたんです。過払金充当合意が法律上の障害になるのかぁ~

 ♪Mr.Children「いつでも微笑みを」(アルバム:IT'S A WONDERFUL WORLD収録)

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