2010-10-09

実は危険なハロウィン

 10月になり,ハロウィンを理由に,みんな踊らされているんじゃないかというのが,前回の話でした。で,その話の中で,ハロウィンって,恐喝してお菓子を手に入れる行事じゃなかったっけ?というコトをさらっと書きました。じゃぁ,実際,恐喝罪が成立するんでしょうか?っていうのが,今回の話です。

 第二百四十九条  人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

 というのが,恐喝罪の条文―もちろん刑法―です。いわゆるカツアゲも恐喝罪ですが,10年以下の懲役です。万引きもそうですが,言い換えると大したことなさそうな気がするんで,窃盗,恐喝で通すべきだと思います。
 閑話休題,ハロウィンの話に戻りましょう。恐喝っていうのは,反抗を抑圧しない程度の暴行,脅迫であって財物を交付させる手段として行われるものです。
 で,ハロウィンの場合は,「お菓子をくれなきゃ,いたずらするぞ―trick or treat―」というのが,恐喝行為に当たるかっていうのがポイントです。恐喝罪が成立するには,脅迫行為が単に相手方を困惑させるだけでなく,畏怖させる程度の害悪の告知でないといけないと解されています。
 いたずらするぞ!って言われても,困惑はしますが,畏怖まではしないんじゃないか?と思います。しかし,いたずらと言ってもピンからキリまであるので,相手方の受け取り方によっては畏怖することもあるのかも。この辺りは,一般人が基準なんですよネ―実際に相手方が畏怖する必要はない。―。
 判断基準としては,①告知の内容,②相手方の性別,年齢,③周囲の状況等を総合考慮して決めることになっています。
 ってコトは,場合によっては,ハロウィンでも恐喝罪が成立する余地があるんでしょうネ。なので,事前に告知しとくべきでしょうネ。ハロウィンなんで,おじゃましますよって。

 実は,ハロウィンって行為主体が仮装した子どもなんで,刑事未成年なんじゃないかというコトはあえて触れないようにしてきました。というか,責任能力の問題なんで,犯罪の成否とは関係ないか。

 ♪Mr.Children「Monster」(アルバム:I ♥ U収録)

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