2010-05-22

大枚はたいて羽ばたけるか?

 新司法試験が終了し,今はほっと一息といったところでしょうか?それとも,すでに来年以降を見据えてるなんてことも・・・
 それはそうと,司法試験に合格すれば,―よほどのことがない限り―司法修習生になります。が,今年の11月採用の新64期からは給与制ではなく貸与制になってしまいます

 日弁連が最近,必死になって給与制復活キャンペーンをしていますが,そんなことはハナっからわかりそうなもんですが・・・どんな議論を経て貸与制にすることになったのかは,知りませんが,織り込み済みだったハズです。そうでなければ,頭悪すぎです。

 なので,違う観点から貸与制に反対します。弁護士になるには金がいるんです。しかも,弁護士に登録する前に大枚はたかないとダメなんです。裁判官や検察官はいいですよ,タダ―たぶん―でなれるんで,でも弁護士はそうではないいんです。
 
 登録する弁護士会によって値段が違うらしいと聞いたんで,某弁護士会に登録する場合を例にしてみましょう。
 某弁護士会に登録する場合,入会金等で総額約50万円を弁護士会に払わなければなりません。もっとも,分納制度もあるので,取り急ぎ約30万円を支払えば登録することができます。言い換えれば,登録するのに約30万円は必要だということです。

 これは,高額な出費です。最近,30万円キャッシュで払ったことありますか?新司法試験を経た司法修習生はロースクールの学費や生活費を奨学金で賄っている人がほとんどです。借金が数百万円あるうえに,修習中の生活費等を貸与制ということで,借りないといけません。その上,弁護士会に数十万円取られるんです。
 
 弁護士になったらなったで,いわゆる裏会費を結構取られるんですよね。たとえば,ただでさえ,ボランティアなんじゃないかと思っている国選弁護報酬から弁護士会に上納金―ちゃんとした名目だが―・・・

 このように,弁護士になるには,高額の出費が必要です。貸与制なんかにしてる場合じゃないんです。弁護士のなり手がいなくなって,国選弁護人が不足してますなんてことになったら,誰が責任とるんだ?
 まぁ,貸与制が維持されてる間は,登録時の負担もずっと少なくなるんでしょうね。そうじゃないと・・・

 ♪Mr.Children「もっと」(アルバム:HOME収録)

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