2011-08-21

議論の出発点が違ってる気がする

 東北地方太平洋沖地震の発生後,確実に変化があったのが,原発に対する姿勢だろうと思います。震災前は,漠然とした不安感はあったものの根拠のない安全神話によって,不安感は抑えられてましたが,安全神話は崩壊し,不安感も漠然から確実なものになっています。

 で,今,議論し出してるのが,脱原発・反原発(原発依存減少も含む)か原発推進(現状維持も含む)かの2者択一,しかし,議論の出発点はこれでいいんでしょうか?
 要するに,エネルギー政策をどうするか?っていう話だと思うんですが,電力に関して言えば,震災前の供給量―というか消費量―を維持するのか,しないのかの2者択一しかないんだと思います。
 震災前の電力供給量は維持しない!企業の生産拠点は海外に移したらいい,一般家庭もとことん節電すればいいという方向性で行くのであれば,どの発電所の発電量を減らそうか,止めようかという話に。一方,震災前の電力供給量は維持する!生産拠点を海外に移せなんて,中小零細企業にはムリだし,一般家庭での節電も限界があるという方向性で行くなら,必要電力をどう確保するかという話に。

 そもそも脱原発・反原発って言ってる人は,電力の消費量に関しては,どう考えてるんでしょうか?原発がなくなる分,その分丸ごと消費量を減らすんだ!電気なんか使うな!!っていう主張ならわかるんですが,電気はとことん使いますよ!と言うなら,原発がなくなる分の電力はどうするんだ?ってコトも併せて主張してもらわないと

 なんだか,議論の出発点が違ってる気がするんだけど,大丈夫なんだろうか?そういえば,最近,福島第1原発の現状って報道されなくなってますよね?そっちも大丈夫なんだろうか?

 ♪Mr.Children「終末のコンフィデンスソング」(アルバム:SUPERMARKET FANTASY収録)

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