2011-10-22

法務省からのメッセージ

 前回は,前閣僚の話でしたが,今回は,現閣僚の話です。平岡法務大臣の政務秘書官―国家行政組織法19条の秘書官―が過去に詐欺罪で執行猶予付の有罪判決を受けていたことが発覚したので,辞任したと報道されています。辞任したと報道されてますが,実質は懲戒免職なのでは?と勘ぐったりしてますが・・・

 国家行政組織法19条の秘書官は,国家公務員法によると特別職の公務員です。国家公務員法上の欠格事由としては,「禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者」が挙げられていますが,過去に有罪判決を受けたことは欠格事由ではありません。そもそも執行猶予判決を受けても執行猶予期間が経過すれば,刑の言渡しは効力を失うんで,刑が言い渡されなかったことになり,前科とはならないんですけどねぇ~

 刑事裁判で有罪判決が言渡され,確定すると裁判を執行するのは,原則,検察官が指揮します。自由刑もそうです。で,矯正施設は法務省の管轄で,その後の更生保護も法務省のお仕事です。
 受刑者が出所後,再び犯罪に走らないようにするには,仕事と住居が必要不可欠です。その2つがないと犯罪に走ってしまいますよね。
 法務省は,去年,再犯防止施策の今後の展開について中間取りまとめを公表していて,いわば旗振り役なんですよ。その法務省が,前歴を申告しなかったことを以て辞任させるというのは,どうなんでしょうか?法務省からのメッセージは,採用に当たって,前科・前歴を申告させましょう,そして前科・前歴が判明した場合は,採用を見合わせましょうってコト?逆のメッセージを発信しないとダメなんじゃないの?法務省は!

 ♪Mr.Children「Loveはじめました」(アルバム:IT'S A WONDERFUL WORLD収録)

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